| (北出) |
私は、スピリチュアルなことを意識的に考えたりしてきた訳ではないんですね。 例えば、私のサラリーマン時代はバブル経済の真っただ中で、いらないのに買ったり、まだ使えるのに捨てたリ、必要ないのに義理で買ってもらったりと異常な時代でした。自分の中では、こんな時代が長く続くはずがない。何よりもっと当たり前というか、人の役に立っているというか、社会の役に立っているという実感と誇りが持てる仕事がしたいと会社を飛び出しました。そして、これからの時代は環境や福祉というものが大切だと考え、エコロジストではありませんがキャンパーだったこともあって、なんとなく環境系を選んだというか・・・。
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| (中野) |
一般的に経営の中では、そのことを先見性と言ったり、洞察力と言ったりするわけだけど、その根っこは感受性だよね。共感・共鳴できるか、自分の中で自然に受け入れられるかというような・・・。
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| (北出)
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ただ正直、当時は社会の環境意識もまだまだ希薄な時代で食べるのもやっとでしたが、怪しい言い方になりますが、とても大きな宇宙的な変化の中で、この社会や価値観がこれから大きく変わっていくという根拠のない自信というか、確信みたいなものがありました。
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| (中野) |
成長過程にいる経営者で、そういう実感を持っている人は結構多いね。自分を信じて感じるままに、というか、何かに導かれてきたというような・・・。普段仕事上ではバリバリ理論武装する戦略家だから、そういう表現は適切ではないかもしれないけど・・・。
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| (北出)
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それよく解ります。私も数年前までビーワンの講師として1万人以上の美容師さんとお会いしてきましたが、ビーワンは論理的・化学的に説明できないということを論理的・化学的に説明しなければならない(笑)。そういう部分では、私も思いっきり理論武装しました。
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| (中野) |
経営だけではなくて、自然科学の中には理論的に説明できないことがたくさんあるよね。例えば、医療の分野でいうと、麻酔というもの。何故、どういう過程で覚めるということは、学問的には解っていない。累積体験の中で確立されたもので、ただ事実だけがある。化学でいう、触媒も同じ。こうすれば、こうなるという事実・結果があるだけで学術的な裏付けはない。我々は何気なく、この社会は論理的に学術的に説明できるものの上に成り立っていると考えがちだけど、論理的背景がないものも実はたくさんあるよね。そういう意味では、論理的に説明できないものを排除するという考えは、当たり前のようだけど本来はおかしいよね。
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| (北出) |
人は一般的に、自分の受け入れたくないもの・認めたくないものには、強く論理的な説明を求めてしまうのではないでしょうか。
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| (中野) |
前向きに明るく生きていくためには、楽しくできることが必要だよね。楽しくないと続かない訳で。そして根底のところでは、それが人の役に立っていないと続かない。誰からも評価されなければそれは疎外感だし、そうなると前向きに明るくは生きていけない。
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| (北出) |
宇宙の基本法則は原因と結果の法則ですよね。例えば、種を蒔かなければ、結果として芽も出ないし、花も咲かない。つまり、自然界は素直にその宇宙の法則を表現しているんです。そしてよく見てみると、花は昆虫に蜜を与え、昆虫は花に集まることで受粉を可能にしている。鳥は食べた木の実の種だけは、消化せずに糞として落としていく・・・。つまり、ある存在は他の存在の役に立つことでこの自然界自体が成り立っているということです。そしてそのことは、私たちの社会でも仕事でも同じであるということに改めて気付きました。すべてが、法則の上に成り立っていると・・・。
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| (中野) |
人間は食物連鎖の頂点にいて、下が崩壊すれば成り立たないのは論理的事実なんだけど、それを壊しているのもまた人間な訳だよね。食べ物が無くても、身体の70%を占める水が汚染されても生きていけない。論理的に考えれば、それは自分を殺すこと、子供達の未来を奪うことだと理屈で解っていても行動を変えれない人たちが、現実にはたくさんいるよね
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| (北出) |
さて、美容業界にもコンサルタントに入っていただきましたが、実際にはどうお感じになりましたか。
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| (中野) |
美容業界というのは、支援することには価値があるとは感じている。歴史のある業界で外から見るととても派手な華やかな仕事のように見えるし、一昔前はカリスマ美容師ブームで持てはやされたけど、現実、現場は体質的には古いままというか・・・。美容室のスタッフは、労働環境も労働条件も処遇も、つまり社会的地位が非常に低い。労働三法すらほとんど守られていないのが現実だし。
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| (北出) |
昨年11月に東京で、アッシュという大手サロンの従業員たちが中心になって、ユニオンを作って経営側と労使交渉を始めました。我々は、正社員なのにワーキングプアだと・・・。今のところこの流れは東京・神奈川が中心ですが、やがて全国的なものになっていくと私は感じています。
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| (中野) |
そうなるとスタッフを抱えている店の8割は潰れると思う。今現在の収益性、経営手法、マーケティングレベルなんかを考えた時に、もし今瞬間的にそうなったら8割どころではすまないかもしれない。でも時代は明らかにその方向にある訳で、だからこそ、美容室自体が企業化していく必要がある。美容室のオーナーが、経営者として生きていくということを決意していくということだよね。そして、例えば僕らがお付き合いさせてもらってる美容室オーナー達は基本的に、スタッフの夢を実現させてあげたい、一生の仕事として豊かな生活をさせてあげたい、本当の意味でお客様を守りたい、社会の役に立っていきたいと考えている人たちだよね。でも、そういうふうに本気で考えている美容室オーナーって業界全体では少ないような気がする・・・。美容室経営は、将来にわたってお客様を囲い込んでいかなければならないけど、お客様つまり生活者の視点に立った時、経皮毒や薬害という問題がこれからはどうしてもある訳で・・・。きれいや健康と言いながら、事実は不健康でスタッフもお客様も被害を被っている。本当にかわいそうな手をしているスタッフがたくさんいるよね・・・。
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| (北出) |
年間一万人以上の美容師が、手荒れで辞めていくとも言われています。事実、美容師の手荒れはこの国最大の職業病です。我々、ビーワンを扱う美容室で組織するBSC(理美容協同組合)では今、手荒れで志半ばにこの業界を去らざるを得なかった人たちに、もう一度美容の現場で働いてもらおうと積極的に働き掛けています。
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| (中野) |
これから情報公開の流れの中で、いままでオープンにしたくなかったこと、隠しておきたかったことの蓋が一つ一つ開いていくことになる。その時にどう対処していくのか-。経営者になるということは、組織構成員に対して責任を持つということ。社会に対して責任を負っていくということ。つまり、適切な経営をしていかないと生き残っていけないということなんだよね。例えば、そういう問題を解決するひとつとしてビーワンがあるし、ビーワンだけじゃないかもしれないけど、僕は今までいろいろ見てきて、今のところビーワンしかは知らないし・・・。
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| (北出) |
ビーワンが世に出て12年。実は、水パーマ系のものって200アイテムくらいはあったと言われています。ほとんど、消えていったようですが・・・。じゃあ、ビーワンとの違いは何かって考えた時に、本質的には商品というよりも、やはり扱う人の思考・思想なんですね。目新しいからとか、珍しいからとか、儲かりそうだからという商材ではなく、お客様を守りたい、スタッフを守りたい、環境を汚したくないという思いや、ビーワンをきっかけに何を社会に投げかけ成していくのかというような・・・。12年間、そんな発信・活動を続けてきました。そのことが今となっては社会的な信頼にも繋がっています。本気でないと12年間も続けられないので。昔は、胡散臭いとか宗教的だとか言われたりもしましたが(笑)。
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| (中野) |
そういう意味では、ビーワンは善の循環の中に入ったような気がするね。美容業界では、そうでないところとの二極化はますます大きくなっていくだろうけど・・・。 やはり、原点はその人の思考というか生き様だよね。
楽しいか。後ろめたくないか。誰かを犠牲にしていないか。それは誰かの喜びの上に成り立っているか。その当たり前のことがこれからの時代、ますます大切になっていくよね。
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| (北出) |
そうですね。まったく同感です。自分も道から外れないように心がけていきますので、これからもよろしくお願いします。 |